3年間でのべ60件以上のデザインを担当しました。
Creative Direction/Design/Illustration
小金井市観光まちおこし協会が発行する、武蔵小金井駅周辺の魅力を発信するフリーペーパー「まろん通信」です。
《依頼者様のご要望》
タイトルロゴはこれまでの配置を踏襲しつつテーマに合わせた魅力的な紙面、レポーターさんの意見を最大限尊重
《制作意図》
いいデザインは、
いいコミュニケーションから
このフリーマガジンでは市内在住のまろんレポーターさん達が主体となって情報を発信しています。私は彼らが集まる月1会議に出席し、発信したい情報の取りまとめやファシリテーションを行っています。そこでの結果をもとに皆さんが叶えたいものをデザインするのが私の役割です。まろんレポーターさんは実際にお店に足を運んで写真を撮ったりレポートを書いてくださったり、小金井市の眠った魅力を日々発信しています。在籍メンバーは30代〜70代と全体的に年齢層が高めで、私も初めは話を続けることすらも難しく場に馴染めずにいました。しかし今やこのチームでお仕事をしてきて2年が経ち、彼らがどんな思いを持って日々過ごしているか、これからの小金井市をどうしていきたいかと思っているかを感じ取れるようになってからは、かなり円滑にコミュニケーションができるようになりました。年代の異なる人達と定期的に関わりながらものづくりをする経験ができたことで忍耐力とコミュニケーションスキルが身についたと思います。
また、ご提案をするときは、年齢も性別もバラバラのまろんレポーターさん達に納得してもらえるように「どうしてこのようなデザインにしたら良いと思うのか?」という根拠の説明を重点的にするよう心がけています。まろんレポーターさんそれぞれがこの制作に関わったという思い出を共有できることに価値があると考えているので、毎号全員の納得のいくかたちに仕上がるまで案を出し続けるのが私のこだわりです。
今回はスイーツ編ということで、思わず行ってみたくなるかわいらしさをテーマに、主役であるスイーツが最大限引き立つようにデザインしました。また、各所に手書きのタイポグラフィを用いて洋菓子店のあたたかさや優しさを表現しました。
2019年の12月に発行され、4000部が小金井市内に配られ、武蔵小金井駅のチラシスタンドなどに置かれています。
・制作期間: 6ヶ月
・使用ツール:InDesign,Illustrator,Photoshop
Creative Direction/Design/Illustration
シャトー小金井商店会が発行する、シャトー小金井内のテナントを紹介したB4二つ折パンフレットです。
《依頼者様のご要望》
レトロかわいい、女性にも足を運んでもらいたい、おしゃれ、黄色が建物のテーマカラー
《制作意図》
クライアントの潜在的欲求を引き出し、
共に考え、理想のゴールに着地させる
地域密着でデザインのお仕事をしていると、最初の打ち合わせの段階で先方もビジョンが固まっていないことがよくあります。これでは先方の依頼に沿った結果は出しにくいですし、根本的な課題解決にならないことが多いので結果的にあまり機能しないものを作り出すことになってしまいます。ですから、まずは何をどうしたいのか?という依頼者の潜在的な欲求を一緒に考えるようにしています。
この依頼者様は「シャッター商店会になりつつあるシャトー小金井に活気を取り戻したい」という大きな夢をお持ちでしたので、それをどう叶えていくか?という戦略を一緒に練るところからスタートしました。
そして、小金井のなんの気ない商店会がレトロでお洒落なパンフレットを出したら、そのギャップと目新しさに興味を持ってくれるのではないか?という狙いのもと、担当の方と何度も方向性を確認しながら進めてきました。表紙の建物のイラストは実際の建物の構造を参考に、よりワクワクする構造になるように描き、実際に入っているテナントの楽しげな様子が窓から垣間見えているというストーリーになっています。
実際の建物と表紙のイラストの印象に意識的にギャップが生まれるように描いていて、ここってどこのことだろう?とつい地元の人でも考えてしまうようなそんな話題のきっかけになればと思っています。
このように見えるところのデザインだけでなく、依頼者様のお悩み解決に関われたり、夢を一緒に追いかけたり、学生だからこそ出せるアイデアで勝負をして試行錯誤をさせて貰えた経験は私にとってとても大きな力になりました。
・制作期間: 3ヶ月
・使用ツール: InDesign,Illustrator
新たなアプリケーションのアイコンとして王様ネコのイラストを使いたい、という方からのご依頼で制作したものです。
《依頼者様のご要望》
飼われている猫をモチーフ、デフォルメしすぎない程度に可愛く
《制作意図》
「そこまでやってくれるの!?」
期待を越えた感動を目指して
特にイラストのお仕事は特別な注文がない限り自分の作風以外のタッチでもご提案をしているので、いつもは描かないタッチでのオーダーが入った時は少し苦労します。ですが、いつもの描き慣れた型を脱するチャンスでもあるので、できるだけ新しい描き方にチャレンジして自分の表現の幅を広げるようにしています。苦労して思い通りにいかない時も多いですが、そこで感じた悔しさや技術力の不足は今後の制作のモチベーションにつながっています。
制作にあたってまずは依頼者さんの飼っておられるネコの写真や動画から顔の特徴を描き出しました。初稿では20を越えるネコの顔のレパートリーをご用意し、好みの輪郭、目のパーツ、口の有無などを選んでいただきました。それからオーダーをいただいた顔でいくつか異なる表情をご提案し、下書き、ペン入れ、着色とその間にもこまめに依頼者さんのご意向を取り入れて制作を進めました。
2枚目のコーヒーを飲むネコは、背景と表情はお任せでということでしたので私の得意な柔らかなタッチに仕上げています。
*毎回想像してた以上の仕上がりだった!とご納得いただけるように、綿密で丁寧なヒアリングを重ねるように努めています。
・制作期間:2週間
・使用ツール:Photoshop
お料理教室を開きたいという主婦さんからのご依頼で作成したチラシです。
《依頼者様のご要望》
お子さんの野菜嫌いに悩んでいるお母さんに料理の楽しさを伝えたい
《制作意図》
ヒアリング力が最大の強み!
クライアントの課題をトータルサポート
依頼者様はこのお料理教室に並々ならぬ想いをかけておられ、最初の打ち合わせではとにかく載せたい情報が盛りだくさんでした。ですからその想いを、熱量を、依頼者様のお人柄をどのようにして見る人に伝えるか?ということが一番の課題でした。
そこで初めに、いただいた膨大なテキストの精査と種類分けを依頼者と一緒にすることから始めました。依頼者様が本当に1番伝えたいことは何なのか?伝えたいコトではなく伝えたい心があるのではないか?そういった根源的な動機に一緒に向き合い、じっくりお話を聞くことで安心して夢を語れるようなヒアリングに取り組みました。また、私の強みはイラストを生かしたデザインづくりですので、内容に合わせてイラストや漫画を活用することをお勧めしました。これにより、当初の予定より遥かに見やすく分かりやすく依頼者様の熱意を表現することができました。先方に言われた内容を鵜呑みにするのではなく、まずは先方の意図を汲み取り、どういった経緯でそのような指示をされているのかというところまで追求することによって、よりデザインと機能を折衷させた最適解を見つけていけると思っています。
*チラシを大変気に入ってくださり、納品された時は涙を流して喜んだのだとお礼のメールをいただきました。更に、チラシが配られるとすぐに予約の電話でいっぱいになり当日は満員で大盛況だったそうです。
この講座がこれからもずっと続いていくように、⚪︎⚪︎編というスタンプを変えることでマイナーチェンジが出来る仕様にしています。
・制作期間:2週間
・使用ツール:Illustrator
Character Design/Graphic Design/Illustration
東小金井駅周辺エリアのキャラクターひがじいとまちあるきマップです。
《依頼者様のご要望》
レトロかわいい、アメリカンヴィンテージな感じ、女性に手にとってもらえる、イラスト豊富に
《制作意図》
無茶振り、短納期、困難の連続…
乗り越え感じたデザイナーとして大切なこと
東小金井のキャラクター「ひがじい」の最初の打ち合わせでのご要望は、1960年代のアメリカンヴィンテージな感じということでした。そのイメージをより理解するために米軍基地のある横田基地周辺に出かけてフィールドスタディをしました。また、東小金井にはスタジオジブリのアトリエがあることから宮崎駿さんのお顔をモチーフにしてほしいということ、なおかつコーヒーのBOSSのロゴマークのような雰囲気でというオーダーがありました。それらのご要望を踏まえて提案させていただいたパターンは16パターンで、それらのどれもがあまりに宮崎駿本人に似すぎているということで眼鏡をサングラスにしてみましょうなど様々交渉を重ね紆余曲折を経てひがじいは生まれました。東小金井の商店会はご年配の男性が多いですから、ひがじいのコンセプトはとても受け入れられたようで今もグッズがつくり続けられています。
マップの最初の打ち合わせでのご要望はアメリカンヴィンテージな感じということで、そのお話からレトロかっこいいものを想定してデザインをしていました。しかし、しばらくして私の知らないところでこのイベントに関連したプロモーションビデオが出来上がっていたことを伝えられました。その内容はアメリカンヴィンテージなレトロかっこいいものとはとてもかけ離れた、可愛らしい女性シンガーソングライターによるぼのぼの可愛い仕上がりだったのです。このPVを使ってプロモーションをするのならばそちらの雰囲気にこちらが合わせていかないと釣り合いが取れなくなってしまうということで、最終的にはレトロかわいいぼのぼのとした感じの仕上がりに急遽切り替えてアメリカンヴィンテージと共存させる方向で仕上げました。
このように、地域密着でお仕事をしてると私が当たり前だと思っている概念が当たり前でないことが多々あり、困難と驚きの連続だったりします。デザイナーにとって大切な前提は最初に確認しておくことがとても重要であることを学びました。
・制作期間:5ヶ月
・使用ツール:Illustrator,Photoshop
狛江市のエコ活動にまつわるイベントのチラシです。
《依頼者様のご要望》
お祭りなので明るく楽しい雰囲気で、虫谷さんらしく
《制作意図》
チラシスタンドで異彩を放つ
上部1/3で魅せるこだわり
エコにまつわる祭りというと、少し堅苦しいテーマな感じがして勉強みたいで、真面目に内容を紹介してしまうと楽しさが伝わりずらいのではないかと考えました。そこで、ビジュアルから楽しさが伝わってくるようなデザインにして期待感を高めると同時に、内容の紹介も兼ねたイラストをメインに使おうと考えました。ですから、ここに描かれているのは当日実際に出店予定の店舗やブースで、内容の通りのお店を開いているという仕様になっています。苔の詰め合わせができるお店や石鹸づくり体験ができるブースなど、行ってみて実際に照らし合わせてみるのも楽しいのではないかと思います。
数多あるチラシの中でも埋もれないで、きちんと役目を果たしてくれるチラシづくりを意識しました。
・制作期間:2週間
・使用ツール:Illustrator
東京学芸大学絵本創作サークル「きつねのしっぽ」のメインビジュアルです。私が団体のサークル長を務めておりました。
《制作意図》
確かなかわいさは
計算して勉強して、つくる
主に新歓活動で使うことをメインに想定して、これを見ただけでなんとなく新入生がこの団体の目指したい雰囲気や価値観が感じ取れるようなイラストを目指しました。我がサークルは絵本創作といっても、読み聞かせをする人もいればただ絵本を読みたい人もいて、もちろん絵本を作る人もいます。みんなが童心に返ったようにものづくりに夢中になる…そんなほのぼのとした安らぐ空間が最大の魅力です。このほのぼの感や安らぎ感を表現するため、どういう輪郭や体型だと人は無条件にかわいいと思うのか?を何度も検証、分析し絵づくりに反映させました。
*このイラストのイメージが決め手となって体験入部に来てくれた子がいたことがとても嬉しかったです。他にも、ビラを見てかわいい!と言ってビラを取ってくれる人もいたのでビジュアルのもつ力は大きいと感じました。
・制作期間:3日
・使用ツール:Illustrator
2020年の2月に東小金井南口商店会で行われるお買い物キャンペーンのチラシです。賞品のグッズデザインも担当しました。
《依頼者様のご要望》
タイトルと景品が目立つように、オレンジメインで
《制作意図》
基本の販促チラシも手は抜かない!
キャンペーン全体を俯瞰する視点も忘れずに
表と裏で記載しなければいけない情報が多く、また強調したい内容の指定もあったのでかなり制限された範囲の中での制作となりましたが、基本の情報のまとめ方、文字の並べ方に気をつけてデザインしました。また、キャンペーンは年に数回行うので他のキャンペーンと差別化するためにイメージカラーを設定することをお勧めしました。担当者さんご希望のオレンジで、同キャンペーンのパンフレットや景品についても色を統一しています。
・制作期間:1ヶ月
・使用ツール:Illustrator
東京大学のOGによるさつき会講演会のチラシとポスターです。
《依頼者様のご要望》
上品でエレガントな感じ
《制作意図》
相手を思いやり、想像力を働かせて
望む仕上がりにコミットする
フォーマルなデザインのお仕事はイラストや手仕事でクオリティを出しにくいため、加工のテクニックと構図のバリエーションで差が出てくると考えています。そのためデザイナーとしての基本的な力量が出やすいと思っていて、私にとっては特に緊張する案件でした。
加工のテクニックについては写真の魅せ方、余白の取り方、色の挿し方に気をつけました。構図についてはできるだけバリエーションが効かせられるよう、音楽家のリサイタルのチラシやポスターを使って写真の魅せ方や文字の入れ方を研究しました。
今回はいただいた講演者様のお写真もサイズがしっかりと大きく、状態の良いものでしたのでA3ポスターに大きく魅せるように配置しました。また、緑は落ち着いていて爽やかな、賢い印象を与えるので講演会には相応しいと考え選びました。
*納品後、依頼者が感激され私に直々にお手紙をくださいました。ポスターは掲示後に大切に持って帰ったそうです。
・制作期間:2週間
・使用ツール:Illustrator
東京学芸大学公認水泳サークル「すいみー」のメインビジュアルです。
《依頼者様のご要望》
新歓で新入生が興味をもってくれること、イメージの刷新
《制作意図》
「くまもん」が戦略的に作られているように、ゆるくかわいいものほど戦略的に
すいみーさんは近年新入部員の入部が滞っており、主な原因は水泳が与える漠然としたハードなイメージでした。このサークルは本気でやりたい人は好きなだけ泳いでもいいし、あまり泳ぎたくない人は水に浸かって歩くだけでもいいという気軽さがウリで、在籍している部員の皆さんもほんわかして優しい方ばかりですので、ハードというイメージは似つかわしくありませんでした。そこでかわりに、ゆるっと放課後泳ぎませんか?をキャッチコピーに、優しくてゆるかわいい雰囲気をまとったキャラクターをメインビジュアルに据えることにしました。また、水泳サークルは特に水着を着るため女子の勧誘が難しく、女子が入れば男子も自然と入るだろうという作戦のもと、女性の心を掴むキャラクター作りに力を入れました。世界中で愛されているキャラクターたちの顔や体の特徴を分析し、可愛くて好かれるキャラクターを戦略的にデザインすることに挑戦しました。
・制作期間:1ヶ月
・使用ツール:Illustrator
京王通り商店会歳末こどもスタンプラリーのチラシとキャラクターです。
《依頼者様のご要望》
虫谷さんらしく
《制作意図》
一瞬の印象を大切に!
イラストの強みを活かした私らしいデザイン
このイベントのターゲットは地域の子どもとその親御さんです。主に周辺の小学校や新聞の折込に入れてもらうことになっておりましたので、パッと見た時になんか楽しそう!と思ってもらえる瞬発力が大切だと思いました。そのため、地にはっきりした色を敷いたり、あえてタイトルを手書きにしたり、印刷する紙を厚みのある上質紙にしてもらうなど細部までこだわってつくりました。また、依頼者様が私の作風を知った上で依頼をくださっているので、私らしくイラストを使った優しい雰囲気のデザインに仕上げました。
*このキャラクターが大変好評で、昨年の謎解きイベントでも店舗を拡大して引き続き使っていただきました!
・制作期間:1ヶ月
・使用ツール:Illustrator,Photoshop
京王通り商店会の納涼祭りのB4チラシです。
《依頼者様のご要望》
虫谷さんらしく、子どもにたくさん来て欲しい、ご家族で来て欲しい
《制作意図》
街角に貼られていてもチラシ感がない!?
ポスターのようなデザインを目指して
依頼者様が私の作風をご存知の方で、いつもの感じでお願いしますということでしたのでイラストをメインに使った手書き感のある私らしいデザインに仕上げました。B4サイズのチラシでしたのでポスターとしても使っていただけるよう、チラシというより1枚の絵のようなインパクトを与えられるデザインにしました。
この当時はデジタルでイラストを描くことが少なかったためイラストの精度が低いことが少し悔しいです。
毎年テキストとイラストのリニューアルも私が担当しておりますので、毎年技術のアップデートと思ってやらせていただいております。
*このチラシを見て私のことを認知してくださった方が沢山いて、街の方に気に入ってもらえたことがとても嬉しかったです。この年以降、納涼祭りといえばこのチラシとなっているそうです。
・制作期間:1ヶ月
・使用ツール:Illustrator
小金井市の公民館で開催される子ども向けイベントのチラシです。
《依頼者様のご要望》
楽しそうに、虫谷さんらしく
《制作意図》
子どもの心理を突いた!
他のチラシと並んでも埋もれないデザイン
依頼者様が学生のデザインに対してとても寛大な方で、いつも新しい表現に挑戦させていただけています。このチラシを作成するにあたっては、大胆かつチャレンジングな見た目と、まるで自分がヒーローになったような気持ちでやる気が漲るデザインにこだわりました。お陰様でこの狙いが子どもにはまり、講座は毎回満員御礼をいただいております。
*近隣の小学校で配ったり壁に貼っていると、このチラシが目立って良いとご感想いただきました。どこでどのようなシチュエーションで見られるのかということの見通しを立ててデザインすることが大切であると学ばされました。
・制作期間:1ヶ月
・使用ツール:Illustrator
小金井市観光まちおこし協会のまちなかライブKOGANEIというコーナーのロゴマークです。
《依頼者様のご要望》
虹色アフロにギターというMCのトレードマークを盛り込んだデザインで
《制作意図》
勢いとキレ、そしてLive感!
ロゴ制作の難しさを痛感
この企画を象徴する顔として、良さを最大限表現できるよう、潜在的魅力の発掘と特徴の整理から始めました。そこで見えてきたこのコーナーの特徴は、関西弁の元気ハツラツなMCによる勢いのあるトークとバラエティ性とライブ性を兼ね備えたホットさでした。勢いの良さは斜体と経線で表現し、元気ハツラツでホットなイメージは文字色を赤にすることで表現しました。また、虹色アフロというモチーフはそれだけで十分なインパクトがありますので、コーナータイトルがしっかり目立つよう、MCの顔を描き込むことはあえてせずスッキリとした汎用性の高いロゴマークを目指しました。
・制作期間:2週間
・使用ツール:Illustrator
大学附属の小学校の公開授業研究会のポスターデザインを担当しました。
《依頼者様のご要望》
未来感、わかりやすさ重視
《制作意図》
最大限にわかりやすく、
その中で「感じの良さ」を出すには
このポスターは通常のチラシに比べても特に情報量が多く、また参加者に必ず目を通してもらい、理解してもらわないといけない内容であることがポイントです。ですから、誰が見ても分かりやすいデザインにすることが何よりのミッションであり、難しさでもありました。
そこでまずいただいた情報の分類、整理から始めました。具体的には先方に情報の重要度を確認していただいた後に、重要度に合わせて級数を下げられるものはギリギリまで下げるなどジャンプ率を活用した情報整理を行いました。タイトルのフォント選びでは、デザインの要にしたいと思っていたフォントが多少くだけた印象を与えるということで幾つか没になってしまい途方に暮れるなどのハプニングもありました。このことから、フォントの力に頼りすぎず、全体のバランス感覚を持ってデザインすることが大切であると気づかされました。
翌年以降は先方がこのデザインを気に入ってくださり、毎年内容だけを変えて使ってくださっているそうです。
・制作期間:1カ月
・使用ツール:Illustrator
小金井市が主催するクリーン野川作戦のチラシです。
《依頼者様のご要望》
わかりやすさと見やすさ
《制作意図》
目を引けばいいということではない!
デザイナーのエゴにならないために
最初にカンプを3案ほど提案させていただいた時には野川の美しい風景を絵画的に描いたものや、タイトルのタイポグラフィで魅せるものなど大胆で目を引くようなデザインもいくつか用意をしていました。しかし、あえてその中で比較的落ち着いていたこのレイアウトが選ばれたことは私としては意外でした。目を引くデザインが良いだろうというのは時としてデザイナーのエゴであって、きちんと読んでもらいたいターゲットに合わせてデザインを変えていかなければならないことを学びました。
私が1年生の時に作って以来、毎年イラストとテキストのリニューアルを行いながらこのデザインを使い続けてくださっています。
・制作期間:1カ月
・使用ツール:Illustrator
武蔵小金井の洋菓子店Cakehouseさんの春のこきんちゃんクッキーの包装紙です。
《依頼者様のご要望》
春の桜をモチーフにした可愛らしいデザイン、贈答品として買いたくなるデザイン
《制作意図》
新しい領域への挑戦
パッケージデザインの面白さに気づく
リニューアル前のデザインは過去にアルバイトをしていた学生さんが作ってくれたものだったそうで、今回市制60周年に記念してリニューアルするということでご依頼をいただきました。元アルバイトさんの作ったデザインの面影を残しつつも、スッキリと整ったデザインにしたいと考えました。また、紙の厚さは商品を包んだ時に自立するように設計しました。パッケージデザインをさせていただくのはこれが初めてでしたので、事前に沢山調べて研究をして、新しい領域について勉強する機会を持てたことはとても貴重な経験となりました。贈答品においてパッケージデザインが商品の価値を高めている事例があることはとても興味深かったです。今後もっとパッケージデザインの質を追求していきたいです。
・制作期間:3週間
・使用ツール:Illustrator
小金井市のマスコットキャラクター「こきんちゃん」(宮崎駿さん作)のグッズを買うともらえる包装紙です。
《依頼者様のご要望》
いろんなパターンの中から選びたい、シリーズになっていて選んで楽しいデザイン
《制作意図》
市をあげた一大プロジェクト!
一消費者としての感覚を大切に
こきんちゃんはスタジオジブリが作成、監修しているのでこきんちゃんを使ったデザインの作成にはかなり厳しいチェックと制約があります。このような限られた条件の中でアイデアを出すことは「こういうやり方があったか!」と自分を奮い立たせることができるのでとてもやりがいがありました。
初稿でご提案した20種類以上のカンプは自分ならこんな包紙だと嬉しいなと思うものから、流行りのパッケージデザインをオマージュしたものまでパターンに幅が出せるよう様々なジャンルを扱うことを心がけました。10人以上の市職員の方々と連携をとりながら進めるプロジェクトでしたので、様々な方の意見を取り入れながらチームでブラッシュアップしていく過程は大変勉強になりました。
・制作期間:3カ月
・使用ツール:Illustrator
小金井市観光まちおこし協会のチラシスタンドの看板デザインです。
《依頼者様のご要望》
事務局の名前は大きく、QRコードとロゴマークは大きく
《制作意図》
伝えたい情報をきちんと伝える!
「デザインは引き算」を実感
きれい目、シンプル、クール、かわいらしい、ポップ様々なテイストのデザインでご提案させていただきました。幅広く色んな人が目にする看板ですから、きちんと伝えたい情報が伝わるように背景の情報の整理を行いました。あれもこれも伝えようと欲張るのではなく、看板は看板らしく伝えたい文字を引き立てるように背景もデザインしなければならないことを学びました。
チラシスタンドのトータルプロデュースとして依頼を受けたこちらのお仕事は、当初チラシスタンドとQRコードスタンドの良さを掛け合わせた画期的なチラシスタンドを予定していました。これからますますペーパーレスが加速する時代で、きっとチラシスタンドそのものが変わってくるに違いないと思ったからです。チラシスタンドはただ紙が置かれるものから、やがて情報の発信拠点へと役割を変えて、情報そのものを手に入れられるスポットになってゆきます。そこに情報+αのアクションを引き出すあそびをプラスして、面白い仕掛け作りをしていくことが最終的な目標です。
今回は技術的な問題と制作コストの問題からすぐの実現とはなりませんでしたが、継続的にサポートをさせていただきながら時代に合わせた提案を続けていけたらと思っています。
・制作期間:1か月
・使用ツール:Illustrator
NPO法人が主催する環境にまつわるイベントのチラシです。
《依頼者様のご要望》
子どもとその保護者が参加するイベントであるため和やかな雰囲気で、見やすく
《制作意図》
文字でびっしりお役所デザインから一変!
成功事例のサンプリングで集客アップ
これまでのチラシが色地に文字を載せただけの簡素な印象だったため集客率に悩んでおられました。また、チラシに丁寧に文字で説明を加えれば加えるほど堅苦しい雰囲気になってしまって人が集まらないというジレンマを抱えていらっしゃいました。
そこで、環境にまつわる内容ではありますが、開催されるコーナーは子ども向けのイベントが多いので、堅苦しくなく環境に親しんでもらえるようデザインに配慮しました。
いただいたテキスト情報には優先順位をつけて、どこに掲載すれば読み手の目に留まりやすいか、魅力的に映るかを何度も検証し、情報にメリハリをつけることを意識しました。また、このチラシが見て終わりではなく連鎖的にお客さんが獲得できる流れを生み出せるよう、主婦さんのニーズや主婦さんに人気の高いデザインのサンプルを集めて研究しました。その甲斐あり、去年に比べて200人以上の集客に成功したそうです。
・制作期間:1ヶ月
・使用ツール:Illustrator
《制作意図》
教育現場の真実を暴き、
読者に考えるきっかけを与える
私は三年次の教育実習で初めて本物の小学生と対面しました。そこで待ち受けているのは想定していた児童の実態よりも遥かに多様な問題を抱えた子どもたちでした。目まぐるしく過ぎる毎日の中で、実習生ならではの視点から見た子どもたちの小さな問題や叫びをありのままにレポートしたいと思い、制作しました。
小学1年生の子ども達はお友達同士の年齢こそ近いですが、その心と体の発達段階にはかなり個人差があり性格も誰として似通った児童はいません。皆ひとりひとりが違う個性を持ったかけがえのない存在であり、その愛おしさを表現するには映画ズートピアの世界観を用いて表現することが相応しいと思いました。
これを見てほしいターゲットは、教育実習にこれから行く後輩たちです。教育実習は授業のうまさが大事なのではなく、いかに子どもを見ているかが鍵であると言われています。このことが少しでもリアリティを持って伝えられたなら、このデザインは成功だったと思います。
・制作期間:2週間
・使用ツール:Illustrator
コカコーラと東京学芸大学の共同研究である、水辺の学びデザインプロジェクトWaSITの研究報告レポートです。
【漁家民宿ガールのプロデュース】
《制作意図》
農家民宿がいま若い女性の間で少しずつブームになっているのをご存知でしょうか。実は民宿は都会で疲れた心を癒す第二の故郷のような存在として、世間から注目が集まりつつあります。
私は水辺の学びデザインプロジェクトに2年間在籍し、環境教育とデザインの融合について継続的に研究をしてきました。その中で、山辺に価値を見出した農家民宿があるのならば水辺に価値を見出した「漁家民宿」もあるに違いないと考え、「漁家民宿」の研究を始めました。
このレポートは私が実際に関東地域の2軒の漁家民宿に泊まった感想を、雑誌のコラム風にまとめたレポートです。自分の体験を通して、それぞれの良さを自分の言葉で発信することにとてもこだわりました。
・外観・内観・お料理・経営者の写真
・泊まった感想
・これから行くことを検討している人へのアドバイス
・アクセス
・料金
などすぐに役に立つ情報をピックアップして載せました。これには見た人が迷わず行きたいと思える説得力を与える狙いがあります。私は両者の良いところを引き出し、違いや弱点を強みに変える提案で「漁家民宿」に新しい価値を創造したいと思っています。これからは「漁家民宿」専用のウェブページを立ち上げ、様々なメディア表現に挑戦し、漁家民宿のプロデュースに一層力を入れていきます。