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【超裏技】受験デッサンの独学勉強法|描き方編

どうもこんにちは、ムッシーです!

 

今日は【超裏技】受験デッサンの独学勉強法の描き方編についてご紹介したいと思います。

 

 

 この手順を守ればどんなモチーフにも応用でき、初心者でも面白いほど描けるようになります!!

 

 

 

その前に、ムッシーの自己紹介をします。

私は現在、東京学芸大学の美術撰修の学部4年生で、大学ホームページの記事を書いたり、イラストやグラフィックデザインのお仕事をしたりしています。

 

<どうして学芸大?|なんで難関美大を蹴って学芸大美術に?から

 

 

 

高3から美術系大学を目指すことに決めてデッサンの勉強を始めた私は、現役で合格するには

短期間で一気に上達しなければいけませんでした。

 

 

 

・・・普通の人と同じようにやっていては絶対に勝てません。

 

 

 

そこで、

上手い人の描き方をたくさん見て、様々な文献を参考にしながら

一番効率がよく応用のきく描き方の手順を研究し体系化しました!

 

それを今回はご紹介したいと思います。

 

 

 

 

 

ムッシーの小話解説付き

初心者におすすめの道具


デスケル (デッサンスケール)

デスケルは黒い枠の中の透明な窓から描きたい対象を見ることで構図を探ったり、デッサンの狂いがないか確かめる道具です。

黒枠の中の透明な部分を「紙」と考えて、そこの罫線を紙に転写して、デスケルの通りに書き写すと

対象物を正確な位置関係で描くことができます。

 

 

とても便利な道具で、正確な形態の描写が困難な初心者のうちは使用をお勧めしますが、

 

下書きに固執してしまいがちになるので徐々に使用を控えられるとよいと思います。

↑最近はデスケル使ってOKな入試も多いそうなので本番でOKなら使った方がいいかも^^:

 

 

 

擦筆(さっぴつ)

全部紙でできた先の尖った棒みたいな形をしていて、鉛筆で描いたものをこすることでぼかして使います。

強くなりすぎたところを弱めたり、また遠くにあるものをぼんやりとぼかしたいときなどに威力を発揮します。

 

最初は真っ白の擦筆も使っているうちに黒くなってきて、ぼかしたいだけなのに画面を黒く汚してしまうというハプニングを引き起こします。

あんまり多用すると紙がツルツルになって修正が難しくなるので過度な使用は要注意です。

 

 

 

ティッシュ

擦筆と同じ用途でぼかしたり馴染ませたりするのに使いますが、黒くなってもすぐに新しい面を出して

使うことができます。

 

広範囲の淡いぼかしに有効ですが、間違えたときに修正が結構大変なので過度な使用は要注意です。

 

急に鼻水がでても使えます。

 

 

 

ねりけし

伸ばして先を尖らせたり、丸めて棒状にしたりできるように、変形自在の大きめな練り消しを使っていました。

 

私のねりけしは友達がくれたねりけしを吸収合併してジャンボサイズになっていました。

 

 

 

はかり棒

先がちょっと曲がっている細い棒で、主に水平垂直を測ったり、描く対象の長さや大きさなどの比率を計測するのに使います。

曲がった先を画板にかけて垂らして垂直を測ります。

対象物の比率を測るには、座っている位置から片目を瞑り、対象物に向けて縦にはかり棒をかざし、対象物の大きさを指で測りとって比率を確認します。

 

 

途中からはかり棒が邪魔になって、鉛筆で測りだします。・・・もう棒ならなんでもいいんかい!(笑)

 

 

 

ペンシルタイプの消しゴム

これは買った方がいい画材No.1です!!

主に反射光など光を細く細かく描きたい時に重宝します。直径2mmのタイプがすごく役に立ちました!

文字通り、消しゴムで描けます。

 

画塾で描く人は教室の蛍光灯がガラスや瓶に反射して====こんな感じになるんですよね。

これあると急に瓶感でます、、、よね、、(伝われっ)

 

 

 

4H〜6Bの鉛筆

余談ですが、鉛筆の芯の種類はH・F・Bとあるのをご存知ですか?

HはHARDで硬い芯、という意味。Hの数字が大きくなればなるほど芯は硬く、色は薄くなります。

 

FはFIRM(ファーム)でしっかりしている芯、という意味。HとHBの中間の濃さと硬さを持った芯とのことですが、確かにちょうどいい感じの濃さで薄すぎず濃すぎずベースの色にちょうど良かったです。

 

BはBLACKで濃い色の芯、という意味。Bの数字が大きくなればなるほど芯は柔らかく、色は濃くなります。

 

 

デッサンでこれだけ幅広い鉛筆を使い分けるのにはそれぞれ意味があります。

 

 

例えばH系は芯が硬く色が薄いので、メタリックな表現や細かい書き込みに適しています。

芯が硬いおかげで先を鋭く削っても磨耗しにくく、細かい書き込みの作業がしやすいからです。

 

対してB系は芯が柔らかいので、例えば紙の質感を生かしたざらざらとした粗い質感の表現が可能です。

また、暗い影を描く時や映り込みを描く時も、使う濃さを調節すれば画面にアクセントをつけることができます。

少し暗めの色で画面の一部にアクセントをいれるとぼやっとしていた作品が急にパキッとして上手く見えるという技を使っていました。

 

 

 

 

この手順が正解!

デッサンの描き方講座


1. 光の当たり方を確認しよう

 

光源は左上に設定していますから、りんごの左上は明るく照らされていますね。

ということは、りんごの右下は真っ黒?と思いがちですが、実は光が紙に反射して下の面は少し明るくなっています。

そして、実は一番暗いのは真ん中のゾーン。特に手前から右にかけて暗くなっています。

 

さらに、りんごの側面は反射して回り込んできた光でじんわり明るくなっています。

 

 

 

 

【超重要】光の差し方3つポイント!

  1. 光源の近く
  2. 側面の回り込み反射光
  3. 底面近くの跳ね返り反射光

2. かたちを面で捉えよう

 

え?こんなことする意味あるのかって??

 

もしこの工程を踏まないでいきなり明暗をつけ始めたらどうなると思いますか?

 

 

暗い!と思ったところをがーっと塗って、また暗い!と思ったところをがーっと塗って、、、、最終的に平面的な「絵」が完成します。

「よく見て描いたはずなのになんか平たい絵」が爆誕する理由はまさしくこれです。

 

 

デッサンは立体物を描写するので、立体感があるか、空間表現ができているかが極めて重要です。

 

このように一回全体像を引きで見て、ざっくりなかたちを捉えることで、全体のバランスを冷静に見ながら明暗をつけることができるようになります。

これをするとしないでは素人とアマチュアくらいの差が出ます(ニヤッ)

 

 

その分少し慣れが必要なことなので、苦手だなと思う人はまずは見たものを面で捉えてみる練習からやると良いと思います。

これをマスターすれば、複雑な人の石膏像でも馬の石膏像でもバッチリ面で捉えられるようになりますよ!

 

 

 

 

かたちを面で捉える癖をつけよう!!


3. 明暗をつけよう

ここでようやく、りんごをよく見て影を入れる作業に入ります。

ここはざっくり塗ってもらって構いませんが、鉛筆は面に対して平行に走らせてくださいね。

ベースの明暗を入れるときは柔らかめのB系の鉛筆で描くのがおすすめです。

 

明暗に気をつけて塗れたら、面の補助線を消していきます。(慣れたら補助線も脳内処理で)

これから反射光などをいれていくので、右のような状態でOKです。

 


4. 形状を表現する線を書き込もう

3でつけた明暗がもう少し滑らかになるように加筆して、ざっくりとりあえずベースは完成です。

 

 

次に「形状を表現する線を書き込む」とは、地球儀で言えば経線と緯線を描き込むようなものです。

そのモチーフの形状が丸いのか、出っ張っているのか、尖っているのか、平らなのか見る人に教えてあげる線です。

 

りんごの形に沿って縦線・横線を意識して描きこんでいきます。

ここでは硬めな芯の鉛筆に切り替えて、B〜Fくらいの鉛筆でしっかりめなタッチで描いていきます。

 

 

ここで一気に書き込もうとしては厳禁! 大切なのは全体的に、少しずつ描き進めていくこと!

 


5. 暗いところを描いて強弱をつけよう

接地面に落ちた影や、りんごの影の中の模様など特に暗い部分を意識的に書き込みながら、さらに明暗の強弱をつけていきます。

 

それと同時に4の作業を繰り返し行ってください。

段々と全体的に黒くなってくるはずですから、そこで1の光の入り方を思い出して時々消しゴムで抜いていきます。

 

忘れてはいけないのは、全体的に進めること!決して木を見て森を見ずにならないように。

 

 

 

【超重要】デッサンがカッコよくなる3つのポイント!

  1. 接地面付近の影をはっきり描く
  2. 光の差し方(1)わかってますよアピールをする
  3. 時々アクセントで暗めな部分を描く

6. モチーフの特徴を描き込もう

 

4と5を繰り返し行いながら、時々1の光の入り方を意識して消しゴムで抜いてみました。

 

ここまできたらもう完成です!

最後の仕上げとして、モチーフらしさを描き加えていきます。

 

 

 

りんごらしさといえば、表面の小さな斑点と縦の赤い線とツヤ感でしょうか。

表面の白い斑点は光が当たって斑点がわかりやすい部分だけ消しゴムで描いて表現して、

赤の縦線は濃い目の鉛筆で描き込みました。

ツヤ感は一番強く光が反射している部分をしっかり目に消しゴムで抜くことで表現しました。

 

 

 

 

完成!

手順のおさらい


1. 光の当たり方を確認しよう
2. かたちを面で捉えよう
3. 明暗をつけよう
4. 形状を表現する線を描き込もう
5. 暗いところを描いて強弱をつけよう

(4と5を繰り返しながら、時々1を確認して光を取り入れる)
6. モチーフの特徴を描き込もう

 

 

 

 

 

 

 

 

ムッシーの描き方を実践!

初心者がデッサンを勉強した結果


デッサン初心者の友人に協力してもらい、実際にりんごを描いてもらいました!!

 

 

 

Before

作者のコメント:光を意識して消しゴムを使ったら思いの外消えすぎてびっくりした。

「光を意識して描いて」と言われたので、左上からの光を意識して描いた。

 

 

 

 

デッサンというより、絵画チックに仕上がりましたね。

イラストから抜け出してデッサンになろうと模索している感じが

伝わってきます!

感覚でデッサンをしようとすれば最初はみんなこうです。

After

作者のコメント:だいぶぽくなってきた気がする!

4の経線と緯線が濃くなりすぎてしまったのが悔しい。

 

 

正直私もびっくりしました!

2回目でこれを叩き出されては私の面子も立ちませんな(笑)

 

ということで、結果は効果テキメンでした!

 

 

この手順を心得るだけでも格段に上手く描けるようになりますが、

立体を描くにはそもそもコツがいります。

 

はじめから立体を描こうとするのではなく、

平面画の模写をして描き方の「お決まり」を知って、

それから立体のデッサンに臨むのが一番上達が早いです。

 

 

是非、勉強法編と合わせてやってみてください!

 

 

 

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