どうもこんにちは、ムッシーです!
今日は【超裏技】受験デッサンの独学勉強法の勉強法編についてご紹介したいと思います。
ただし、この方法は受験デッサンで短期間に上手くなることに特化した勉強法になっていますので、
予めご注意ください!!
最初にムッシーの自己紹介をします。
私は現在、東京学芸大学の美術撰修の学部4年生で、大学ホームページの記事を書いたり、イラストやグラフィックデザインのお仕事をしたりしています。
<どうして学芸大?|なんで難関美大を蹴って学芸大美術に?から>
大学受験時には多摩美 情報デザイン学科、武蔵美 デザイン情報学科、京都芸術大学(旧京都造形芸術大学)情報デザインコースから合格をもらい、東京学芸大学の美術撰修では実技得点率98%で首席合格しました。
これは創造性やプレゼンテーションなどの評価を加味した得点です。
けれども高3から始めたこの独学勉強法が間違っていなかった、という一つの評価でもあると思います。
短期間で効率的に受験デッサンを極めて、ライバルをごぼう抜きしたい人には是非おすすめの勉強法です!
<目次>
①模写
①模写
模写が有効な2つの理由
この模写という勉強法が私のデッサン力を0→70まで上げたと言っても過言ではありません。
本当にやり始めたその日から効果を発揮します。
デッサンの独学において模写が有効な理由のひとつに、
自分の実力を過大評価してしまうのを防ぐ役目があると考えています。
独学で勉強をしていると、自分の絵がどのレベルにあるのか分かりにくいものです。
実はこれがデッサンの独学において最も危険で、一般的に独学が推奨されない理由だと思います。
まさに、井の中の蛙大海を知らずというやつです。
でもこれは規模の小さい画塾や予備校に通っていても同じ「井の中の蛙現象」がおきます。
実際の受験のフィールドには自分が想像すらしていなかった強者がうじゃうじゃいるのに、
そういった人たちの作品に触れないまま、自分の世界しか知らないままに受験を迎えてしまうのは
極めて危険です。
ところが
模写を始めれば「上には上がいる」感覚を持ち続けることができるので、自身の過大評価を防ぐことができます。
なぜなら模写のために全世界からたくさんの上手な作品を調べて、収集して、観察することで
常に世界中のライバルを意識した練習ができるからです。
それは時に自分の不甲斐なさに悲しく悔しい気持ちにさせるかもしれません。
でもそこで「悔しい」と思い続けられる人は、
無限の伸び代があるので必ず上達します。
受験当日まで決して慢心せず、
常に上手な作品にアンテナを張り続けることが大切です!!
もうひとつの理由として、目的の完成形に最短距離で到達できるから。
美術予備校に行くと、
「よく観察して」「よくモチーフをみて」
と言われます。
でも見ていてもそれが上手に(=評価されるように)デッサンに落とし込めるかは別だと思います。
どんなにモチーフを見たからといって、すぐにうまくなるわけじゃない。
明らかに、
コンクリートはコンクリートに見える正解の描き方があって、
ガラスにはガラスに見える正解の描き方がある。
その正解を、こうかな?違う。なら、こうかな?違う・・・
と全てのパターンに対して探り当てていたらなかなか正解に辿りつきません。
だから、効率よく書き方の正解をテクニックとしてインプットして、取り入れたことをすぐ
使ってみることが大事!
それが、模写なのです。
おすすめの模写のやり方
ではまずはデッサンの参考作品を本なりインターネットなりで調べてください。
「すごい、こんなふうに描けるようになりたい」
そう思う作品があなたの現時点での「目標」です。
目標が決まったら、それをコピーするか、写真にとってプリントしてください。
とにかくたくさん調べて、プリントアウトして、集めて、見まくる!
そして、ただ眺めるのではなくて、
- 形態(形の正確さ、あたりの取り方など)
- 明暗(影の付け方)
- 質感(モチーフらしさ)
- 空間表現(構図、位置関係、空間を感じるか)
などに気をつけてふむふむと思いながら、その全ての技を盗むつもりで見てください。
私はプリントした紙の横の方になるほどと思ったことは書き込んでいました。
模写をするときは
描く紙とプリントアウトした手本を用意します。
個人的には、手本を真横においてじろじろ見るより、
正面の全体が見える距離に置いて描くのがおすすめです。
木を見て森を見ずにならないように、全体のバランスや構図に着目しながら
段々とディティールを模写していくのが良いと思います。
あとはこれを何回も何回も繰り返して、
できるだけいろんなパターンのモチーフに対応できる技を身につけていきます。
以前の模写で覚えたことを思い出しながら、インプットとアウトプットを繰り返しながら描いて試してみる。
この過程がとても効果的です。
模写のお手本集めにおすすめのサイト
①OCHABI の参考作品
芸大・美大受験の大手予備校の御茶の水美術学院がホームページで参考作品を公開しています。
これ、すごいのが、「超高精細ギャラリー」というものがあるんです!!
参考作品をじろじろ見たい人のためのサービスというか、
きちんと引き伸ばされても細部が見やすいように撮られていて、とっても参考になります。
#静物デッサンとか#構成デッサンとかハッシュタグで見たいものを絞ることもできて便利です。
作品もレベルの高いものが多いので、手初めに見るには最適だと思います。
②私立美大のHPで参考作品
国立系美大には参考作品の掲載はありませんが、
私立美大の一部は入試問題と一緒に参考作品を掲載しています。
教員のコメントなども載っていて、
どのような点が高評価で、どのような所で失点したかを知ることができます。
自分が取り組みたい課題に合わせて「目標」とする作品をピックアップするのがおすすめです!
<多摩美>※2020年参考|年度によって課題は変わります
- 静物デッサン(工業製品+自然物);版画専攻、工芸学科
- 自画像;彫刻学科
- 構成デッサン(手+もの);グラフィックデザイン学科、プロダクトデザイン専攻
- 静物デッサン(工業製品+自然物);視覚伝達デザイン学科、工芸工業デザイン学科
- 静物デッサン(工業製品など);芸術文化学科
- 構成デッサン(もの);空間演出デザイン学科、デザイン情報学科
- 構成デッサン(図形);建築学科
国立系美大の参考作品はOCHABIの超高精細ギャラリーから見ることができます。
③Pinterestで「デッサン」調べる
美術学生なら8割は入れているのではないか?というアプリ、Pinterest。(ピンタレスト)
ここで「デッサン」と調べるとあら不思議。
大量に参考作品が出てきます!笑
私は受験時代に「Pinterestで見たことのないデッサンの参考作品はない」と自負するくらい
お世話になりました(笑)
保存機能があるので、Pinterest内にフォルダを作ってそこにいいと思った参考作品だけを入れていくことができます。
いろんなジャンルのアイデアを収集できるので大学に入ってからも重宝すると思います^^
④参考図書
・パーフェクトマスター デッサン・静物 (著:国政一真)
新しいトレーニングでデッサンがより早く上達 質感表現を豊かにするために多数のモチーフにトライ
デッサン上達四大要素 携帯、明暗、質感、空間表現を徹底解説
↑アマゾンのリンクを貼ってるので興味がある方は是非。
特に質感表現の解説が丁寧で、描き始めの手順、あたりのとり方など基本的だけど大切なことが学べます。
・パーフェクトマスターデッサン デッサンの基本講座 (著:国政一真)
あらゆる質感のモチーフを描いて上手くなる!
↑アマゾンのリンクを貼ってるので興味がある方は是非。
こちらは説明の通りあらゆるモチーフを扱っていて、参考作品も豊富です。ちょっと中級者向けかも。
より丁寧に基本から身につけたい人には上の本がおすすめです。
また、どちらも石膏デッサンは取り扱っていません。
②OCHABiの実技プロセス動画を見る
御茶の水美術学院OCHABI にはYoutubeチャンネルがあって、
実技のプロセスをデモンストレーションしている様子やモチーフの描き方講座、
デッサンコンクールの講評の様子を観ることができます。
これはものすごく参考になります!!
また、予備校の先生が受験生のお悩み相談をしているコーナーもあるので、息抜きにラジオ感覚で聴くのにちょうどいいです(笑)
実技プロセスなんて見ているだけでため息が出るくらい惚れ惚れする上手さです・・・
モチーフの描き方講座にはワインボトルを描く動画や、ぬいぐるみを描く動画などがあって
静物デッサンにも対応しているので質感表現の勉強になります。
ここまでくるとお茶美の回し者では?と思われそうですが、入ったことないです(笑)
③手当たり次第エスキース
「エスキースとは・・・
作品を制作するための着想や構想、あるいは構図を描きとめた下描きのことで、作者のインスピレーションを吟味し、計画を(綿密に)練る作業や下絵そのものを指して使われる用語。」(引用:https://artscape.jp/artword/index.php/エスキース)
エスキースと言っても書き込みの程度は人それぞれでしょうが、
私はざっくりあたりをとって、それに明暗をつけて、質感を少し書き込むくらいのものを想定しています。
①と②で述べたようなインプット・アウトプットを毎日毎日繰り返し行っていると
段々と描き方に慣れてきて、幅も出てきて、
目に入ったものを手当たり次第にエスキースできるようになります。
紙と鉛筆がない状況では頭の中で描く手順をイメージして。
いつでもお手軽!脳内エスキース!
エスキースは模写と違ってがっつり書き込んで作品を完成させる!という気持ちよりも、
このコップ5分で描いてみようとか、コンセント描いてみよう、歯ブラシ描いてみようみたいな気持ちで
できるだけたくさんの種類のものを描いてみることをお勧めします。
そのときもモチーフをよく見ながら、
- 形態(形の正確さ)
- 明暗(影の付け方)
- 質感(モチーフらしさ)
- 空間表現(位置関係、空間を感じるか)
に気をつけて描いてみてください。
わからなくなったら適宜参考図書も参考にして、出されると困る苦手なモチーフをできるだけ
無くしていくことが必勝のポイントです!
本番までにあらゆるモチーフの質感表現に対応できるようになればもう何が出されてももう怖くありません!
はじめに読んでほしい >デッサン初心者が難関美大受験に挑んだ話
あわせて読んでほしい >高3から美大目指したいならまずやるべき3つのこと
どうしても見たいっていうなら読んでほしい >なんで難関美大を蹴って学芸大美術に?